野菜は身体の栄養として大切なので、安全なものを美味しく食べていただけるように作っています。
一方で、巷で言われる野菜が病気に効く(=治癒効果がある)ということには「そうかなあ?」と思っていました。
(残留農薬で健康を害することはあると思います)
さて、ブルーバックスは、講談社が刊行している新書で、自然科学全般の話題を一般読者向けに解説・啓蒙しているシリーズです。
「これでナットク! 植物の謎」
悪天候で外作業が出来ないときは晴耕雨読。
図書館で借りてきて読むと、27ページに「腑に落ちる」とことろがありました。
人も植物も太陽の光を浴びると細胞を傷つける活性酸素という悪者が生じます。
植物はいつも太陽の光を浴びつつ成長しているため、何か対策をしなければたちまち日焼けをして枯れてしまうはずです。
しかし植物は活性酸素を退治する成分をたくさん含んでいるため、ずっと太陽にさらされていても成長できるのです。
植物が自分自身を守っているこれらの成分は、人の体内にもできる危険な活性酸素も退治してくれます。
そのため食事の総カロリーの7%以上を野菜や果物などで、そして45~60%をお米やパンなどを含め植物から作られた食べ物で取ることが勧められています。(米国がん研究所1997年)
この値は多くの研究の結果から出されたものです。
例えば人はカロチノイド(植物の色素で野菜に多い)を合成できないため血液中のカロチノイドの量を測ることで野菜をどれだけ食べているかを推定できます。
たくさんの家族で測定した結果、血液中のカルチノイド量が多い野菜をたくさん食べる家族ほど、ガンにかかる割合が低いことがわかりました。
「ああそうなんだ。
(太陽のもとで動かない生き方を選んだ植物の生存戦略が 抗酸化物質で自分で守ること)」
きちんと科学の目で書かれた文章だから腑に落ちる。
「野菜を食べるとがんが治る」というのは以前のブログで紹介したように危うい情報だと思います。でもこれからは
「ずっと健康でいるために野菜をたくさん食べましょう」
と自信をもって言えます。