自給用菜園なら「生産効率」を気にせずに好きなやり方で栽培できます。
でも栽培を「なりわい」として考え始めると、「効率」「生産性」「コスト」などの観念がむくむくと沸き起こってきます。
仕事として栽培をするなら、効率よく質の良い作物がたくさん出来るよう工夫するのが楽しい。
映像を見て「これが農業だよなあ」と感心した大陸型の大規模農業。
栽培に適した土壌や気候の場所で、大型機械を使って楽に生産するのも「これはこれであり」と思いました。
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引用元)ともぞうの日本の週末農業考察ぶろぐ 2015/9/26
実は、私にはよくわかりませんなあ。
少なくとも、日本国内における農業のほとんどは「大陸農業」とは呼ばないはずですな。
だって、そもそも日本列島とは地理的に大陸ではないですし。
それでも・・・ですね。
私の定義する「大陸型農業」というのは、北海道内で見られるようになりました。
主に新得町以東を中心とする十勝平野で、であります。
ちょっと、大陸農業の様子を見てみましょう。
①小麦
→ New Holland社の最新型ハーベスタ自慢動画
(ちゃんと動画をご覧になった方へ)→どうです?
凄いでしょ。
ちなみに、日本に存在する大部分の畑だと、この機械じゃ往復できません。
角を曲がりきれないとか、そういう意味じゃないです。
一往復する前に、
「収穫するものがなくなっちゃう」
んです。
これじゃ我々は導入できませんなあ。
あ、確かにこの機械を通せる道路もないでしょうな。
警察に道路使用許可申請して、格納庫から農場に至るまでのすべての道路を封鎖して運ばなきゃなりません。
いや、物理的に道路幅の中を通れれば、の話なんですが。
え?大陸のヤツらはどうしてるかって?
そのまま走っていくケースもあれば、運搬時だけ刈取り部を外してビッグトレーラーに積むケースもあります。
まあ、刈取り部だけ載せるトレーラーも、意味不明なくらい長ーーーーーーーーいやつなんですけど。
②コーン
確かに、大陸農業における小麦の収穫機はデカくなりましたな。
でも、コーンの場合は「丈が長くて茎が硬い」でしょ?
だから、まだまだ小麦みたいに大きな機械にはできないんです。
大陸農業における小型の機械(①と同じメーカーのものです)をご紹介します。
(ちゃんと動画をご覧になった方へ)→どうです?
小さいでしょ?
サイズは・・・だいたい、日本国内の50トンクレーンと同じくらいのサイズしかないです。
つまり、幅が4m以上ある幹線道路なら、問題なく走れます。
これくらい小さいと操作もラクですなあ。
あんまり大きい機械だと、登り降りするだけで足を踏み外して死んじゃう人もいるんですよ。
いや、本当ですよ。
高さですか?
小麦のハーベスタだと、だいたい3階建のマンションくらいしかないんですけど。
それでもハシゴ登りますんで、落ちる人はいらっしゃいます。
複雑な部品が組み合わさった機械ですからね、マンション屋上から落ちるよりもはるかに危ないです。
③ポテト
ポテトは植付けが鍵ですな。植付けからみましょう。
いやあ、見事ですな。
実は、ですね。
これだけ大きな機械でも、手作業で操作するよりも圧倒的に正確で均一なんですよ。
だから、一斉に収穫してもロスが小さいわけです。
日本国内の農家さんでも、「均一に生育させる」というのが生産性を上げていく一つのキモです。
じゃ、収穫していきましょう。
どうです?
収穫物は均一なポテトばっかりでしょ。
これ、小さいものや腐ったものを排出しているから均一ということじゃないんです。
すべてをすくい上げて均一なんですよ(もちろんロスもありますけど)。
あ、ジョンディアのトラクターに囲まれて、ポテトを運搬する白いトレーラーが小さく見えますけど・・・
あれ、アメリカ映画でよく見るビッグトレーラーですから。
日本のコンテナトレーラーなど、軽トラックみたいなもんです。
え?軽トラが画面に映ったらどうなるかって?
たとえばジョンディアに踏み潰されても、畳んだダンボール箱くらいにしか見えないでしょうな。
④管理
大陸農業でも、栽培過程で雑草は出ますし畝も崩れるんですね。
収量を安定させるために、少し管理機を入れときましょう。
あ、これで雑草が取れて畝も仕上がりました。
なお、この操作のことを日本国内では「中耕培土」などと申します。
そうそう、大陸農業では太陽光パネルみたいなオモチャは設置しません。
農業にとって最も貴重な太陽光が減っちゃうじゃないですか。
ですから、農場と相性が良いのは風車なんですね。
作物の上空をたくさんの風車が回ってるんですよ。
売電収入だけでも日本の自然エネルギー企業さんより儲かってます。
農地潰して太陽光パネルを設置するなど、愚作もいいところです。
ところで、あの菅直人はまだ議員やってるんですって?
つくづく、日本国民というのはアホですなあ。
肥料
え?肥料ですか?
いろいろな肥料があるんですが、基本的には堆肥が使われています。
たとえば・・・
牛のおしっこを集めておいて、畑の地中20cmくらいの層にチューッと注入します。
え?トラクターの走行ルート操作が難しそう?
いやいや、GPSの自動運転ですから、隣の条との位置誤差は数センチ以内です。
もちろん、牛はうんこも大量に出しますね。
これも大切な肥料にします。
大陸農家は、堆肥の大切さをとても理解しています。
え?化学肥料?
そりゃ、もちろん使うこともありますけど、ほとんどの作物では使う必要がないんです。
労力だけで堆肥が溜まっていくように経営戦略立ててますから、自給自足できるんです。
なお、堆肥で育てた飼料ですから、それを牛が喰うことで循環しますね。
丸くラッピングして発酵させる牧草のことを、ロールサイレージと言います。
あ、これを国内で見たい場合ですが・・・
北海道の主に道東を移動していると、たくさん見ることができます。
畑に入っちゃダメですよ。
他人の土地ですし、雑菌や雑草種子などが圃場に入りますから厳禁です。
もしもロールサイレージに踏まれると、そもまま圧死しますよ。
もうちょっと紹介を続けてもいいんですが、朝になっちゃいますしね。
え?国内農業の紹介がない?
わかりました。