【農業日記】田植えの準備(その1:肥料の投入)


昨年秋に緑肥(ヘアリーベッチ)の種をまき、5月に刈り払って稲の肥料にする計画を立てていました。しかし3月時点の生育状況を見るに、発芽にむらがあって、肥料分としてカウントするには不十分な生育となりました、
原因は、通常種蒔きの後に行う覆土鎮圧を省略したので、発芽に必要な水分が不足したためと考えています。トラクターを持っていれば覆土作業をしたかったのですが。

3月4日、肥料として、発酵鶏糞15kgほどを8袋分入れました。

【写真】水田に発酵鶏糞を投入

【写真】水田に発酵鶏糞を投入

(入手先は三原市の産卵鶏の養鶏場で、従業員の方々がとても明るい良い感じの会社です。)

通常作物を育てるに当たり、栽培する作物に必要な養分のうち不足する養分を「肥料」として水田や畑に入れます。
ですが、水田の場合、稲わらを水田に帰すので、持ち出すのはモミガラとお米に含まれる微量要素とケイ酸ぐらい。川からの供給される養分もあるので、収量を問わなければ肥料を入れずに育てることもできるそうです。

JA(農協)に依頼した水田の土壌診断の結果が3月12日に届き、水稲栽培に必要な養分のうち「苦土(マグネシウム)、けい酸がやや不足、鉄が非常に不足」との結果。窒素は足りていて、鶏糞は入れなくてもよかった模様。先走ってしまったか・・・。

4月24日;幾分育ってきた緑肥と雑草を刈り、
【写真】田圃の緑肥刈り

 4月29日、稲の苗作りのバイト先の農業法人の方からいただいた籾殻灰を入れる。

【写真】水田に籾殻灰を投入

【写真】水田に籾殻灰を投入

イネ科の植物のケイ酸植物とも呼ばれ、ケイ素「Si」はイネの身体の固さを作る重要な物質だそう。
(ちなみに竹もイネ科)
ケイ素の酸化化合物「ケイ酸(二酸化珪素SiO2)」はガラスの材料でもあり、穂を固くし、穂が倒れにくくなるそう。

「肥料」についてはこれからの勉強テーマです。

野菜やお米の身体を構成する「元素」「原子」として、これこれの物質が必要というのは研究されており、慣行農法では施肥する化学肥料の成分や量が決まっています。
でも、有機農業の場合。どのような資材(堆肥、蛎殻や海藻などのミネラル)をいれたら、それがいつどれくらい分解されて野菜や米の養分になるのかは経験的なもので、各有機農家のノウハウとなっています。

新規就農の私としては、野菜やお米として畑から持ち出す元素を、なんらかの形で外から入れておけば、それを餌とする微生物によって分解されるのではないかというアバウトさで、肥料分となる資材を入れるようにしています。
(資材は有害化学物質の心配がないものを選びます。)

「ケイ酸肥料はどうしようか」と思案していた時期に、私が無農薬でお米を作っているのを知っている「ザ・百姓」というタイプの農家の方が「モミガラ灰はいるか?」と言われたので、これは天恵かも、と飛びついたのが正直なところです。

籾殻灰については入れすぎの害はないそうで、ケイ素を補充する肥料として入れまし た。

倒伏が弱点のコシヒカリ。
ケイ素をしっかり取り込んで、ガッチリとした稲に育ってくれることを期待しています。