【農業日記】今年の水稲栽培は緑肥「ヘアリーベッチ」で


私が子供の頃(40年前)、春の水田には一面に紫色のレンゲの花が咲いて、とてもきれいでした。

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写真の出典)山口県・長門市・今が旬

レンゲは豆科の草です。豆科の草の根っこには「根粒菌」という菌が共生していて、この菌は空気中の窒素を取り込んで、植物の成長に必要な窒素分を供給してくれるそうです。

それで昔はレンゲを栽培して稲の肥料にしていたんですね。

で、来年、お米を作るに当たって昔のようにレンゲを蒔こうと思ったわけですが、ネット検索していて面白い記事を見つけました。

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「ヘアリーベッチ「寒太郎」・「藤えもん」を活用し環境に配慮した水稲栽培」牧草と園芸第60巻、有機稲作研究所所長米倉賢一筆

※全文は↓(雪印種苗のサイトより)
http://www.snowseed.co.jp/bokusou_engei/magazine/12_07/1207_06.pdf

要約すると、

1)ヘアリーベッチというのは、下の写真のような紫色の綺麗な花を咲かせる草で、

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2)稲刈り後の田圃に種を蒔いて、春に大きく繁ったところを刈り取って細かく粉砕、

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3)そのまま水を張って田植え、

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4)ヘアリーベッチの葉が田圃の表面を覆って、雑草を押さえる
(更にヘアリーベッチにはアレロパシーという発芽抑制作用もある)

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という仕組みで、雑草を押さえつつ肥料にもなるということで、巧みな方法だと思いました。
(秋田県をはじめ、あちこちで検討されてきたようです。)

なぜか心惹かれるので、今回のお米作りでは「ヘアリーベッチ」を試してみようと思います。

無農薬での米作りでは、多くの有機農家の方々が苦心されています。最大の課題はやはり雑草。
いい方法を編み出して、無農薬・無化学肥料でお米を楽(=楽しく)に作って、そんなお米を適切(=農家として経営ができる)な価格で販売できるようになったらいいなと思っています。