畑の土作りのことを調べていたら面白い情報がありました。植物に寄生(共生)する細菌「エンドファイト」。彼らは植物に必要な養分を供給したり、病気や環境への耐性を高めるそうです。
自然農法では十分な収穫は望めないと諦めていましたが、微生物を積極的に生かす自然栽培なら無農薬・無肥料が可能だと思いました。ただし働きの分かった効果の高いエンドファイトだけを培養して使うような分析的な施用ではな く、あらゆる所に生きている微生物全体を大切にすることが一番だと思います。きっと木村秋則氏の奇跡のリンゴは、目に見えない彼らの頑張りで実っているのでしょう。
エンドファイト(endophyte)
「中」を意味する「endo」と「植物」の「phyte」の合成語で、植物の体内に共生する多数の微生物の総称。性質が異なる糸状菌(しじょうきん)(か び)と細菌(バクテリア)が、病害抵抗性を持つエンドファイトとして知られている。エンドファイトを使った防除技術は化学農薬削減の手法として注目されて いる。(2007-10-28 朝日新聞 朝刊)
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転載元から抜粋)NHK
[NHK]クローズアップ現代「微生物とつながる農業」2010年11月1日放送
COP10で取り上げられた「生物多様性」。農業にも、生き物の複雑なつながりを生かす取り組みが始まっている。中でも、植物の体内に入り込む微生物「エ ンドファイト」は、植物の成長を早めたり、病気や虫から植物を守る効果があることがわかり、肥料や農薬に代わるものとして期待されている。
以下、映像の部分的キャプチャ。
無農薬無肥料で実る奇跡のリンゴ(木村秋則氏)
リンゴ畑の土はさまざまな微生物がいる(ハンペン状の糸状菌)
リンゴの葉に寄生している細菌
木村さんのリンゴの木には通常の2倍の種類の細菌が生息している
同じ場所で同じ作物を作り続けると起こる連作障害が、エンドファイトがいると障害が少ない
追記)NHKサイエンスZEROでも取りあげられていました。
「つながる生物の謎 土の中の小宇宙」2010/4/17放送