村岡です。
東電は福島原発事故の原因は津波であって、地震で壊れたのではないと主張してきました。
東電株主総会
福島第1原発が「地震で壊れた」と認めてくれ、との株主の質問
山崎副社長
「公表したわれわれの事故調査について、プラント、地震解析、目視点検など総合評価し、地震によって設備は壊れていないという結論です」
出典)SankeiBiz(2012.6.27)
原因が地震なのか津波なのかは、事故の責任を追及する上で重要なポイントとされています。(危険な原発を推進したことが本質的な過ちなので、どちらでも同じと思いますが、追求の切り口として重要なのでしょう)
田中三彦氏(国会事故調査委員、科学ジャーナリスト)が、「1号機が他の原子炉より早く爆発したのは、地震により原子炉系配管が損傷し、冷却水が減ったことが原因である可能性」を指摘しています。
事故調の黒川清委員長を国会に招聘する要望を自民党らが拒否するのも、地震が原因となって建設当時の政府としての責任を追及されるのを逃れるためですから、この指摘は重要です。
国会事故調 黒川委員長の参考人招致を拒む動き
http://youtu.be/FIrDqJ4nVpA
参議院 環境委員会 みどりの風 谷岡郁子 2012/7/26
みんなの党 水野賢一議員、国民の生活が第一 森ゆうこ議員、みどりの風 谷岡郁子と3人の議員が参考人招致を求めたが何れも実現せず
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【映像】「1号機は津波前の壊れていた」国会事故調委員・調査員が語る福島原発事故の真相
(国会事故調)伊東良徳氏・田中三彦氏講演会 8月5日
【一部要約】
※東電の主張
1号機の冷却水が減って燃料が溶融したが、減った原因は圧力容器の過圧を防止するためにSR弁(主蒸気逃がし安全弁)が正常に作動し、蒸気を逃がしたため。
田中三彦氏
1号機はSR弁が作動して起こる大きな音を作業員が聴いていない。(2号機、3号機では聴いている)
1号機はSR弁が作動しなかった?。しかし圧力は下がっている。それは地震の震動により原子炉系配管が破断して冷却水が漏れたためではないか。
1号機が他の原子炉よりも早く燃料が溶融し水素爆発を起こした理由も分かる。
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↓1号機以外ではSR弁作動による音を確認(女川は原子炉形式が違うので例外)
↓1号機はSR弁が作動していないのに原子炉内の圧力が低下。地震による配管損傷の疑い。
↓1号機の冷却水水位が急激に下がり、地震後約25時間で爆発
↓原子炉系配管が損傷し、冷却水が急激に減ったのでは
↓格納容器内の蒸気や水はベント管を通じて圧力調整室へ。
追加)
ストレステストは、シビアアクシデントに至るまでにどれくらいの余裕があるかの指標であって、こんなものを再稼働の指針にしてはいけない。原発が「耐震設計震災指針」をクリアしていなければならない。日本の法律でそうなっている。
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関連部分)1時間29分19秒〜2時間24分23秒